定期預金離れが加速!佐世保市民の資産運用はどう変わった?
令和6年版佐世保市統計書の金融データから、市民の資産運用行動に大きな変化が起きていることがわかりました。「定期預金離れ」という言葉をよく耳にしますが、佐世保市のデータを見ると、その変化は想像以上に劇的です。
定期預金が5年で470億円も減少
佐世保市内の銀行における定期預金残高は、令和元年の2,991億円から令和5年には2,520億円へと、5年間で470億円も減少しました。減少率は実に15.8%にも達します。
一方で、普通預金は5,432億円から7,047億円へと1,615億円も増加。増加率は29.7%で、定期預金の減少分をはるかに上回る勢いで増えています。
定期預金の構成比は令和元年の33.2%から令和5年には24.6%まで低下。3分の1から4分の1へと、預金の主役が交代しつつあります。市民は確実に「流動性」を重視する方向へシフトしています。
低金利時代、お金を「寝かせない」選択
この変化の背景には、長期化する低金利環境があります。かつて定期預金は確実に資産を増やす手段でしたが、現在の金利水準では、定期預金に預けるメリットがほとんど感じられなくなっています。
むしろ、いつでも自由に使える普通預金に置いておき、必要に応じて投資や消費に回すという「機動的な資産運用」を選ぶ市民が増えているようです。
地域金融機関でも同じ傾向
この傾向は銀行だけではありません。信用金庫や農業協同組合でも同様の変化が見られます。
農業協同組合では、定期預金が752億円から615億円へ18.2%減少する一方、普通預金は514億円から637億円へ23.9%増加しています。構成比では、定期預金が57.6%から48.1%へと、9.4ポイントも低下しました。
銀行、信用金庫、農協のすべてで定期預金の構成比が8〜9ポイント低下。これは単なる一時的な現象ではなく、佐世保市民の資産運用意識に根本的な変化が起きていることを示しています。
今後の資産形成はどうする?
定期預金離れが進む中、市民はどのように資産を守り、増やしていけばよいのでしょうか。
普通預金への集中は、確かに利便性は高いものの、インフレが進めば実質的な資産価値は目減りしてしまいます。今後は、NISA(少額投資非課税制度)を活用した投資信託や、個人向け国債など、より多様な資産運用の選択肢を検討する必要があるかもしれません。
佐世保市の金融データは、私たち市民一人ひとりに「お金との付き合い方」を見直す時期が来ていることを教えてくれています。
データ出典:令和6年版佐世保市統計書(第35回)「08_金融」
資料:日本銀行長崎支店「金融経済概況」
